ご挨拶
代表取締役 中野 晋一
中野倉庫運輸株式会社は2023年6月15日、創業100周年、設立73周年を迎えることができました。これもひとえに、皆様の長きにわたるご愛顧、ご支援の賜物と厚く御礼申し上げます。
今から約100年前に小生の祖父、中野眞一郎が運送店を立ち上げ、父、中野順市が株式会社化をいたしました。この間には、戦前・戦後の厳しい時代から高度成長期、バブル崩壊などあらゆる波がありました。
日本経済新聞が1983年に企業30年説を唱えました。その30年説では最初の30年間は<小粒でも、生きが良い企業>、次の30年間は<強さを保持しながら規模の拡大>となっています。弊社の最初30年間は小さくとも、しっかりとした組織、体制づくり(1920年代から50年代)を中野眞一郎がおこない、トヨタ自動車をはじめ優良な顧客との取引、故郷の高知県や親族から長期にわたって働いていただける優秀なスタッフを確保しました。また当人は同時に中央区区会議員や議長として活躍し、その結果として中野倉庫運輸も社会的な信用を得ることができました。
また、次の30年間(1950年代後半より80年代後半)は規模の拡大を図ることができました。南は九州、北は北海道までの支店網を構築することに成功し、北米にも進出しました。しかしながら、その間<強さを保持しながら>の目的は必ずしも達成できず、結果として11拠点と実質140億円の借入金が残ることとなりました。
そして今までの30年間(80年代後半より2010年代)は体質強化(強さの再構築)を最大の課題として経営の舵取りをしてまいりました。「HOP STEP JUMP」をテーマに各種改善、改革に努めてきました結果、借入金は50%まで減少、一人当たり売上高もこの10年で約70%向上することとなりました。経常利益に関しても11年連続で黒字計上を実現しました。本来ならば設立50周年を迎えた2001年に記念行事をすべきでしたが、弊社も過剰投資、バブル崩壊などの影響で負の要素が顕在化し、キャッシュと信用の確保で手一杯な毎日が続きましたが、本年このようにみなさんと一緒に創業100周年を祝えることに感謝の意を表明したいと思います。
今後、日本国の人口減少により、規模の拡大は不必要となってきております。今後は会社の体力を高め、成熟度を増し、100年以上続く安心企業を目指していくべき努力をしていく所存でございます。
これからも皆様の変わらぬご愛顧、ご支援をよろしくお願い申し上げます。